雨後晴れ・・・るかも？

東北ツーリングの前半戦最後となる3日目


今日の目標は本州最北の地、青森県まで進攻しつつ

昨日約半分の距離を走りながら現状確認した三陸沿岸の

あと残り半分を確認しながらズンズン北上していく事






果たしてその道中では一体どんな光景が待って居るのか？

しっかりとこの眼で見届けながら走って行こうと思います



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8月13日（月）AM4:30　今朝も定時に目が覚めましたね

どうやらキャンツー体内時計は正確に時を刻み始めてくれているみたい


寝具を片付け、テントから外へ出てみると





灰色の雲が広がる空模様ですが雨は降って居らず


トイレを済ませて簡単な朝食を摂りながら本日のルートをツーマプでチェック


結露で濡れたフライシートを拭き上げてから撤収を済ませ

昨日見忘れていたキャンプ場周辺の風景を観に少し散歩





海は間近の岬先端にキャンプ場は在りますが高低差が有り潮騒は殆んど聴こえず


まぁそのお陰で此方は津波での被害が無かったらしいですが・・・



今日もチェーンメンテをしっかりと行い、その後荷物を積込み準備はOK





AM6:25　それではキャンプ場を出発致しましょうか～



工場の中を通る道を通り大船渡市の街中へ向けて走り出します





工場の敷地内を一般道路で通行できるのは意外と珍しいかも？


なんて考えながら青空が覗き始めた大船渡市から釜石方面へ向かいます





国道45号は旧道では無く、無料の三陸道側へ入り一つ目のICで一旦降り


すぐ傍に在る道の駅三陸パークで停車





走り出してすぐにお腹がゴロゴロと鳴り出して堪らずトイレ休憩


まだ新しい道の駅でトイレも綺麗で快適でしたね





自販機コーナーには釣り餌の販売機も有ったりと

海に近い地域の特色がジンワリ滲み出ていました



再度三陸道へ復帰してから先ず最初の街である釜石市へ





製鉄の街らしく盆休み中でも稼働を続ける工場から威勢よく立ち上る煙

やはり大きな企業が在る街だと財政にもゆとりが有るからなのか？

復興速度も他の地域よりも断然早く進んでいる印象を受けましたね



昨日通った女川も原発が有るから同じような理屈で

賑わいを取り戻すのが早いのかもしれないと考えながら





同じ釜石市内でも外れの鵜住地区は街造りはまだこれからみたい


地震や津波で一度に全ての物を喪失してしまうと

再建にはとても長い道程が掛かると云う事を思い知らされます



暫く走ると5年前に買出しをしたスーパーマーケットを見付けて





何だか不思議と懐かしさが込み上げましたね



この大槌町では橋の欄干が津波で大きく曲がっているのを見て心を痛めましたが

その橋も今はもう作り直して有り、ごく普通の光景に変わっていました


でもその先には建造が始まる前の更地が目立つ地区が残り





巨大な防潮堤の反対側にはどこも同じ様な景色が繰り返し現れます



山田町に入ると道路標識にとどヶ埼灯台の文字





此方へ廻ると2時間以上余分に掛かりますので通過してR45で宮古市へ



街中へ入るとフェリー乗り場の新しい看板が目に付き

先日就航が始まった事を思い出して行ってみる事に





船のダイヤは判りませんが、もし停泊してたらラッキーだな！と思いつつ



埠頭へ入ると船は無く、真新しいターミナルの前で撮影だけ済ませます






多分この先、此処からの渡道は地理的に自分では無いでしょうね・・・



さて、まだまだ先は長いから急いで走り出しましょう






R45を久慈方面へ


田老までの追い越し禁止区間で猛烈に遅く走る関東ナンバーの車に先導され

大行列が連なりノロノロ運転が続いて疲れを感じ、道の駅へ緊急避難





しかしココへ逃げた途端、ノロノロ運転だった車が猛烈に加速して走り去って行くし



トイレを済ませて何か買おうと売店を覗くもまだ早い時間で何も売って居らず


手持ちのお茶で水分補給とオヤツのままどおるを頂いてから再スタート


このすぐ傍に震災遺構のたろう観光ホテルが在るらしいけど

惨劇だけ思い出させる遺構は気持ちが沈むだけなので

立ち寄りはせずにスルーして無料の三陸北縦貫道へ



自動車専用道路へ乗ってすぐに目に留まるのは鵜の巣断崖の案内標識

前回に訪問していますが、これぞ三陸だ！と思える眺めをもう一度見て於きたいと





次のインターで降りて海岸線へ向かって走ります



車が4～5台しか停まっていない駐車場にバイクを停めて

10分程遊歩道を歩くとあの絶景が今回も変わらずお目見えしました





海岸線で切り立った崖の景色は学生の頃に社会科の授業で眼にした三陸海岸の眺め


青い海と打ち寄せる白い波を見て、ふと視線を下に向けると





前回は気が付きませんでしたが、何やら人造物の祠らしき物が

神聖な場所で何かをお祀りしているのかもしれませんね・・・


暫く景色を眺めたら駐車場へと戻りますが、バスが到着して団体客がゾロゾロ

空いてる時にゆっくり景色を観れてラッキーでした


さてと青森まではまだ距離が有るので先へと急ぎます


久慈市の手前まで来ても海岸近くの景色は変わらず

白い防潮堤とその反対側には更地の中に疎らに立つ建物





これが大震災から7年も経った津波被災地の三陸沿岸地域の現状と為ります



途中の道の駅で休憩でもと思いましたが何処も賑わっておりそのまま通過し





いよいよ本州最北の青森県へと突入


八戸市内へ入ると国道は混雑し、それに合わせて気温も上昇して噴き出す汗


アチ～ッ！　と思いながら或る処を4年前の記憶を頼りに探しますが

どうもここ最近は物忘れが酷いオヤジ


どうやら曲がるべき交差点を通過したみたいで、諦めてスマホナビのお世話に





JR本八戸駅の横を通過し無事に目的地周辺へ到着！


しかし駐輪場が又しても判らず、２周して此処なら大丈夫？と思われる場所へ停車





今回も狭い裏口からの入店です


エスカレーターで一目散に５階を目指し八戸での目的地へ辿り着きました





らーめんふぁくとりーのすけ


キャンツー繋がりの友人達から教えて頂いた店で４年前にやっと来店

その時食べたみそのすけの味が忘れられず再訪です


ランチタイムで混み合っていましたがカウンターに空きが有りすぐに着席





４年振りの再会です


先ずはスープを味わって幸せな気持ちに浸ったらいざ麺へ

口に入れてからあれ？前と何かが違う気が・・・と思っていたら

隣の客が「みそのすけで細麺一つ」と注文しているのを聞いて納得

４年の間に太麺がデフォで細麺がOPに変わってたんですねぇ


確かに味噌ラーメンには太麺の方が相性が良いからのぅと一気に食べ終わり

のすけさんにご挨拶でもと思いましたが昼時の厨房は戦場と同じ

真剣に調理している姿を見ると、気軽にお声掛けするのも憚られ

ごちそうさまでしたと席を空けてお店を後に



バイクへ戻った時刻は丁度午後１時

思ったより早い時間に八戸の目的を果たせたので、午後の予定を組み直す事に


今日の幕営は小川原湖キャンプ場のつもりでしたが明日の行程を考え

もう少し先へと変更、取敢えず今から下北半島へと向かう事に決定！



R45を走って八戸から離脱した後R338を東通村方面へ





六ケ所村の手前で陸奥湾側を走るR279の方が近道じゃね？と思い

途中から左側へ曲がりますが何故か最後は元のR338に戻ってしまい





遠回りしてしまいましたが、むつ市までの距離はもうあと少し



むつ市内へ到着した時刻は午後３時

設営するには早過ぎだろうと、ある意味下北で一番楽しみにしていた場所へと走ります







霊場恐山


此処も５年前に来ていましたが当時は時間にゆとりが無く

ゆっくりと見て廻れなかったので再訪しました



総門脇で入山料を支払い境内へ





なんかね、雰囲気というか空気が此処は別物なんですよ



日本一の霊場として有名なのが肌からヒシヒシと伝わってくる感じで

左手に在る死後の世界へドキドキしながら足を運ぶと





殆どの草木も生えない荒涼とした地が広がり

其処彼処から硫黄性ガスが噴き出している光景





昔の人はこれを地獄の光景だと例えたんでしょうね





山の中に在りながら鳥の囀りなどが聴こえない無音の不思議な世界


地獄の概念で一般的には絵図で描かれた物が頭に在りますが

恐山の様に生身で体験出来る場所は少なく、その中でも別格！



そして岩場を抜けると白い砂浜と青い宇曽利山湖





その手前には東日本大震災犠牲者追悼の地蔵菩薩像


ここは極楽浄土を表す場所だと一目見て判ります





霊能者のイタコのイメージが先走りしてちょっとキワモノ扱いされる恐山ですが

この神聖で何とも表現し難い雰囲気を知るには現地を訪問するしかありませんね


時間の都合で入れなかった境内の温泉は次回の宿題に持ち帰り






帰り道、三途の川に掛かる太鼓橋が通行止めで渡れないのは

まだまだこの世でお世話になると云う事かのぅと納得して山を下り

むつ市内で買出しを済ませて今夜の幕営地へと向かいます





最初は薬研と思ったんですが明日の行動を考えると此方の方が有利






管理棟で受付の際「近所で熊が出たからバンガローにしたら？」と脅されますが

受付前にサイトを見たら結構テントが並んで居たので迷わず「キャンプでお願いします！」





サイトの中央部へサクッと設営を済ませたら管理棟の温泉へ


浴室に入った途端、目の前の床に寝転がるトドの様なオヤジ


何事か？と思いながら横を抜け身体を洗い、湯船に片足を入れた瞬間




あ”、熱っっっ～う！！　



右足のくるぶしまで入った所でギブアップ

とてもじゃないけど熱い湯好きのオヤジでも湯船に浸かれる温度じゃないと

赤くなった右足を洗い場の水で冷やしながら、さっき床に寝転んでたのは

熱いから岩盤浴的な入浴方法をしとったんやね・・・と一人納得


床に寝転ぶ事に抵抗の有るオヤジは適温のシャワーを浴びて終了



脱衣所で着替えてから温泉のスペックを確認すると





誰かがたぶん加水を止めたんでしょうね



まぁ身体は洗えたので良しとしてサイトへ戻って





キャンツーの醍醐味である今夜の晩酌タイム



調理は面倒なんで今日も惣菜が殆どですが





美味そうな牛タンが安かった今夜は頑張って一流シェフの腕前を振るいます



勿論味付けはダイショーの味塩コショウのみ


これがまたビールの摘みに合うんですわぁ


今にも泣き出しそうな空模様でしたが結局夜になっても降り出す事は無く

昨日今日の2日を使い、急ぎ足で見た三陸沿岸部の現状を思い出しながら


廻りのライダーさんと関わる事も無く、静かに夜は更けて3日目の今夜もオヤスミナサイ


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